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ページの作成:「Category:おかあさんといっしょ Category:うたのえほん ここでは、「おかあさんといっしょ」(および「うたのえほん」)の初…」
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[[Category:うたのえほん]]
ここでは、「おかあさんといっしょ」(および「うたのえほん」)の初期のオープニングに関する情報を整理する。

== 「おかあさんといっしょ」初期のオープニング ==
資料間に矛盾があり正確なことは分からないが、1960年代には少なくとも次の三つのオープニングがあると推測される。
# おもちゃ箱からおもちゃが飛び出すオープニング(その1)(1961年 - 1963年6月あたり)
# おもちゃ箱からおもちゃが飛び出すオープニング(その2)(1963年6月あたり - 1967年3月)
# 遊園地のオープニング(1967年4月 - 不明)

以下、判断の元となった資料を説明する。

=== 読売新聞 1963年6月8日の記事 <ref name=yomiuri1963-06-08> {{Cite news
|title = 導入部の趣向かわる 「おかあさんといっしょ」
| newspaper = 読売新聞
| date=1963-06-08}} </ref> ===
1963年6月の読売新聞にオープニングが変わったことを示す記事が掲載された。内容を次の通り。
{{Quotation |
NHKテレビ「おかあさんといっしょ」(月-土曜10・05)の導入部に使われるフィルムの趣向がさいきんかわった。以前は箱から飛び出したおもちゃが行進するものだった。
とくにゾウが積み木に衝突して目をパチパチさせるところなど、どこの幼稚園でも大喜びだったという。
こんどのフィルムは前の印象をくずさず、おなじみのゾウが洋服を着て踊るようになっている。古いフィルムは昨年アメリカのNBCで世界各国から集めた子供番組のプロローグに使用されたほど、好評だったもの。
}}
この記事によると、1963年6月あたりで、オープニングが変わっていることがわかる。

=== 「放送文化」 1961年2月号の記事 <ref>{{Cite journal |date=1961-2 |journal = 放送文化|publisher=日本放送出版協会 |volume = 16| issue = 2 |page=23}} </ref> ===

飯沢匡が「ブーフーウー」のトリックについて述べている文章中で、次のようにオープニングに触れている。
{{Quotation|
なるほど小箱から玩具が飛出すオープニングのフィルムはオール・アニメイションですが『ブーフーウー』は、そうではありません。
}}

説明の内容が、読売新聞の記事<ref name=yomiuri1963-06-08 />で説明されているものと一致しているので、変更前のオープニングは少なくとも1961年には放送されていたと思われる。

=== DVD「懐かしのこども番組グラフィティおかあさんといっしょクロニクル」<ref name=クロニクル />のチャプター26に収録されている映像 ===
この映像は、読売新聞の記事<ref name=yomiuri1963-06-08 />で説明されている変更後のオープニングと一致している。
字幕には「1967年放送」と書いてある。最後に「ブーフーウー」と出る。
「ブーフーウー」の最終回週(1967年3月)の映像だと思われる。
読売新聞の記事<ref name=yomiuri1963-06-08 />で説明されている変更後のオープニングは、少なくとも1967年3月までは続いていたと思われる。

=== LD「道成寺・火宅」<ref>
{{Cite media |title = 道成寺・火宅|publisher=レーザーディスク株式会社|id=SF128-1088|date=1986|medium=LD}}
</ref>に収録されている映像 ===
遊園地で動物たちが遊ぶ人形アニメーション。最後に「うたのえほん」と出る。
LDの解説書によると、制作は1966年。
1967年3月はおもちゃ箱のオープニングと思われるので、1967年4月以降に、このオープニングに変わった?

解説書に記載されていたスタッフは以下の通り
* アイディア: 小森美巳, 川本喜八郎
* 演出: 川本喜八郎
* 音楽: 宇野誠一郎
* 撮影: 吉岡謙
* 美術: 中川涼
* 人形: 川本喜八郎, 三角永子
* アニメーション: 内藤楊子, 及川功一, 川本喜八郎
* 協力: NHK

=== 「川本喜八郎 ANIMATION & PUPPET MASTER」<ref name=ld> {{Cite book|author=霜月たかなか|title=川本喜八郎 ANIMATION & PUPPET MASTER|publisher=角川書店|year=1994|isbn=4-04-852506-9 }}</ref> ===
この本の年表によると、1966年に制作したオープニングアニメーションのタイトルは「遊園地」だとわかる。
また、1961年に「ふしぎな箱」というオープニングを制作していることがわかる。これは、読売新聞の記事<ref name=yomiuri1963-06-08 />で説明されている変更前のオープニングだと思われる。

=== 文研ブログの記事 <ref>
{{Cite web| url=https://www.nhk.or.jp/bunken-blog/400/432727.html| title =#262 『おかあさんといっしょ』の60年② ~日本の人形アニメーション夜明け前~ &#124; 文研ブログ|NHKブログ|accessdate=2020-12-19}}
</ref> ===
このブログでは、1961年に「魔法の箱」というオープニングがに制作・放送されたと紹介されている。掲載されている画像は「ブーフーウー」最終回週(1967年3月)のものと同じ。
このブログが正しいならば、1961年の映像が1967年まで使われていたことになる。これは、1963年にオープニングが変更されたという読売新聞の記事<ref name=yomiuri1963-06-08 />と矛盾する。
タイトルや映像が混同された可能性がある。また、「魔法の箱」が「ふしぎな箱」と同一かどうかも不明。

=== その他 ===
特に新情報がない資料を列挙する。
==== 「NHKのおかあさんといっしょ」1988年6月号<ref>{{Cite journal
|date=1988-6
|journal = NHKのおかあさんといっしょ
|publisher=講談社
|volume = 4
|issue = 6
|page=48}}</ref>の記事 ====
元NHK幼児番組チーフプロデューサーの小谷節子が初期の「おかあさんといっしょ」について、次のように述べている。
{{Quotation|
おもちゃ箱から、おもちゃがつぎつぎ飛びだして、マーチ(作曲/宇野誠一郎)にあわせて、箱のまわりを行進するアニメーション(製作/シバプロ)です。
積み木・らっぱ・汽車・飛行機・自動車・熊・きりん・小鳥・象が、積み木で作ったアーチをくぐって行進。大きな象は、アーチをくぐれない。くぐろうとして、肩をゆすると、積み木はばらばらにこわれて、象さん困惑……。
}}
読売新聞の記事<ref name=yomiuri1963-06-08 />に記載されている変更前のオープニングの内容と一致している。

==== 発掘ニュース <ref> {{Cite web | url=https://www.nhk.or.jp/archives/hakkutsu/news/detail015.html| title =“うっかり八兵衛”が歌のお兄さん?! &#124; NHK番組発掘プロジェクト通信|accessdate=2020-12-19}} </ref> ====
「うたいっぱい」の最終回時のオープニングの画像が掲載されている。最後の文字以外はDVD<ref name=クロニクル />のチャプター26の映像と同じ。

==== 「懐かしのこども番組グラフィティおかあさんといっしょクロニクル」<ref name=クロニクル />のチャプター8に収録されている映像 ====
LD<ref name=ld />の映像と同じ。

==== ソノシートのジャケット <ref> {{cite media |title = NHKテレビより おかあさんといっしょ|publisher=勁文社|id=KSC-4912|medium=ソノシート}} </ref> ====
表紙と裏表紙の写真の人形が、LD<ref name=ld />の映像で使用された人形と同じ。「人形・川本喜八郎」という記載あり。

== 「うたのえほん」のオープニング ==

=== 「懐かしのこども番組グラフィティおかあさんといっしょクロニクル」<ref name=クロニクル>
{{cite media |title = 懐かしのこども番組グラフィティおかあさんといっしょクロニクル|publisher=NHKソフトウェア|id=NSDS-8039|date=2004-12-17|medium=DVD}}
</ref>のチャプター4に収録されている映像 ===
映像として確認できるのはこのDVDに収録されているもののみ。放送された時期は不明。

=== 「家庭画報」1962年7月号<ref>
{{Cite journal|date=1962-07-20 |journal = 家庭画報|publisher=世界文化社 |volume = 5 | issue = 7}} </ref> の記事 ===
「家庭画報」1962年7月号の「おかあさんといっしょ」の特集記事には、オープニングの様子が次のように記されている。
{{Quotation |
はじめに、小鳥が飛んだり、豚が行進したり、鶏が音楽を指揮したりというユーモラスな動画とともにテーマソングがあり、
それが終わると、"うたのおねえさん"が出てきて、親しげに子どもによびかけてから童謡がはじまる。
}}
これは、DVDの内容と一致している。DVDの映像は、このころから使われていたと思われる。

=== 「NHKのおかあさんといっしょ」1988年6月号<ref>{{Cite journal |date=1988-6 |journal = NHKのおかあさんといっしょ|publisher=講談社 |volume = 4| issue = 6 |page=46}}</ref>の記事 ===
元NHK幼児番組チーフプロデューサー小谷節子が次のように述べており、スタッフの情報が示されている。
{{Quotation | 真理ヨシコが歌う歌(作詞/サトウ・ハチロー、作曲/富田勲)にあわせて、小鳥やこぶたなどが「くるくるころりんとん」と、ユーモラスに動くアニメーション(アニメーター/原田維夫)です。}}

=== 「季刊どうよう」第26号<ref>{{Cite journal|date=1991-7 |author=岡弘道|journal = 季刊どうよう|title=「うたのえほん」の素顔(2)|publisher=チャイルド本社 |issue= 26 | page=25}}</ref>の記事 ===
「季刊どうよう」第26号にて、元NHKチーフ・ディレクターの岡弘道が次のように述べている。
{{Quotation |
うたがこんちは くるくるころりんとん おててをふりふりくるくるころりんとん……………
で始まる「うたのえほん」テーマソングは、サトウハチローさんがこの番組のために書きおろした四つの作品から選ばれた一つに、冨田勲さんが作曲したものである。
このテーマソングと同時に進行する画面には、拙案に基づいて制作されたアニメーションフィルムが用いられた。
一羽の小鳥が一枚の楽譜をくわえて飛んでくる。緑の花園にひらひら舞い降りると、その楽譜はおたまじゃくしとなって散り、番組の中に溶け込んで「うたのえほん」の文字になるという、
短いけれども合蓄に富んだこのアニメーションは、精光映画社の労作で、原画は、原田維夫氏の作だった。
}}
DVDの映像には、小鳥が楽譜を加えているシーンはない。岡弘道の記憶違いか、案の段階の内容か、別にオープニングが存在したかのいずれかの可能性がある。

=== 「NHKのおかあさんといっしょ」1987年9月号<ref>{{Cite journal |date=1987-9 |journal = NHKのおかあさんといっしょ|publisher=講談社 |volume = 3| issue = 9 |page=48}}</ref>の記事 ===
これも、元NHK幼児番組チーフプロデューサー小谷節子の文章。
{{Quotation | 「うたがこんちは、くるくるころりんとん……」(サトウ・ハチロー作詞、冨田勲作曲)と、小鳥やぶたのユーモラスなアニメーションにはじまる、歌と体操とを組み合わせた十分間です。}}

== 脚注 ==
<references />

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